正しいなんてあやふやを信仰する愚か

ひとりで生きるための懺悔。大人になる虚しさ。

は る

聡明な群青色の内側に
街灯は冷えたソーダ水を植えつける。
明解な炭酸水の電光は
青白に温かなフリージアを教えた。

すぐにわかった

花のにおいというものを
それは花粉症のクシャミでも
萌ゆる乙女の比喩でもなくて
生温い風のまとう人格と心情

人を嘲笑う異形の躑躅
狂うように繚乱し

道の端に積重なるうすむらさきには
見渡す限りに親はなく

スポットライトの下の
別世界の落しもの