月の虹彩 誰かを呼ぶ輪
雲は透け、魅惑 反射 しんとした濃紺世界 白い羽が 舞う
月は ほほえむ 冷めた頬 やわらげて
いつでも 見守っている 忘れないで
みえない頬が 似合わない雫で冷える
風に舞う 夢色の雲
幾重にも 空を造る 翳りのドレス
濃紺に冴える空気は いくらか自由に呼応して
冷めた中秋 濃紺と同化するミント味の空気を取り込みたい
息苦しい コンクリートの狭間で喘ぐこの身を亡かったことにして
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処理できない風圧
数えきれないメートル
あとはもう 身を任せるだけの落下劇に目を閉じて清々したい。
冷たくて、 きれいで、 きっとまぼろしみたいな
これは 冬に似ている。 冬は ぼくを殺してくれるか。
あとで きいてみよう。 ぼくはただ ただ
ぼくも あそこに行きたかった。