正しいなんてあやふやを信仰する愚か

ひとりで生きるための懺悔。大人になる虚しさ。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

とも

薬を飲みませんでした。 だから私は死にました。薬を飲まなかった理由(わけ)は 簡単で複雑で、難解で単純です。 私は薬師を信用できず 服薬は痛みを伴いました。だから薬を捨てました。 そうして私は死にました。薬師が居なくなるのを待ち、 ぬっと起き上が…

山月記 初読の感想と続きを考えてみる。

高校生のとき授業の課題で書いたものです。 当時、いや今となっても、みんなはどんな続きを書いたんだろうと思います。そんな思いを持つ人に読んでもらえれば嬉しいです。【初読の感想】 現実と夢の間で苦しむ事象はいくらだってあるけれど、虎となって目を…

それ

それは友だった 物心のつく前から共にあった それは蝶だった 何よりも興味をそそられた それは遠足のおやつだった 新しい友を作る立役者になった それはコミュニケーションだった 友情を紡ぐ道具になった それは兄弟だった 一緒に泣いたり怒ったり そして、…

は る

聡明な群青色の内側に 街灯は冷えたソーダ水を植えつける。 明解な炭酸水の電光は 青白に温かなフリージアを教えた。すぐにわかった花のにおいというものを それは花粉症のクシャミでも 萌ゆる乙女の比喩でもなくて 生温い風のまとう人格と心情人を嘲笑う異…

「愛色のインクで、ことりをかきました。」

「愛色のインクで、僕はことりをかきました。」イレギュラーなコガネムシとの朝食は 喪われた夢の続きを 永遠に隠したといわれています。多くの麗らかな目をした少年の かようにも逃げることが不可能な場合 きっと いたみを伴う 悔いた熱情「結構、結構」小刻み…

20210414

紺(あお)いろの インデペンデンスと 上澄みの エンディング音階は 火曜日の放課後です。傷つけずに くるまれた 懸念の 木立はさしずめ 私情の スーツの裾に セルリアンブルーの ソーダ水は 立場のない 宙ぶらりんのいのちったたた ったたた テトテト 今 飛び…

そこの情けない顔が なにか言いたい顔をして 「あんまり情けない」 背けようとした私に そいつは睨んでいる、 怒っている、すると途端に恐ろしくなって ひとつと ひとつの 深淵は 途端に知らない人になる感情のない黒 他人は 愚かな私を責め立てて 星ひとつな…

20210412

右の貝の蓋は閉じているそのスクリーンはカーテンの向こう 雨路を鳴らすタイヤが滑る目眩みの眠気 いっそ覚めない夢をみれたら今日のふぬけも不可抗力に忘れる 無責任 望まぬ責任 得られぬ灯投げだされた裸 女の二つの目が怖い 詩というものを、初めて書いて…