正しいなんてあやふやを信仰する愚か

ひとりで生きるための懺悔。大人になる虚しさ。

2022-08-23から1日間の記事一覧

私のセピア

愚かなまでに素直だった 残酷でしかない本能のままの子であった 白百合が穏やかな春の風に揺られている 途方もなくまっさらな先であろう 驚くほど雄弁な白であろう だが歪な運命は既に浮かび上がっていたひとつ、 庇いたくなるだろう それでいて全てを与えて…

宝箱パニック

毎日毎日、細かいドミノを並べ 毎日毎日、指先を震わせ並べ 毎日毎日、冷汗を零し並べ 虚を貼りつけて、完璧じゃなくても 無は自然で、人は朽ちるきみは、その宝石を誰にみせますか むかしは誰にでもみせていましたけれど 何故やめてしまいましたかストロベ…

幽香 かすか

荒々しい砂の夜 無念を抱える夏の夜烟るフェルトの狭い空 燻る黄金こがねの丸い鏡きょう 橙オレンジのねこがひとりでに 白く霞む夜よにひかって居る 鳴かないねこ、君は… もし、詩人ではないですか 君の世界で、君は 詩を書いてやしませんかどこからともなく…