正しいなんてあやふやを信仰する愚か

ひとりで生きるための懺悔。大人になる虚しさ。

ソーダのあぶく

水槽の魚みたいに
世話をしないから
白い腹浮かべたのかい
海の魚みたいに
世話をしなくても
その御身食われたのかい


なんだか息がしづらくて
その場でぐるっと見渡して
なんだ、ここ海だったのかって
なんだか息がしづらくて
みんなの顔見比べて
なんだ、
私だけ淡水魚

馬鹿正直に本音話して
どうやら私が笑いもの
裏切られた青年の
かたくなったささくれを
本当にそれでいいのかと
次は誰にも話せなかった
そうでなければ生きられないような
生きられないような場所なのだと
なんだか可笑しくてたまらなかった

淡水魚が笑ってた
大海原で笑ってた

あさひと共に くじらが登り
でもくじらは龍にはなれなくて
息絶えたくじらに
みんなは静かに
手を合わせた

なんだか納得いかなくて
怒りにも似た熱情を
飼い殺すこともできなくて
納得できないくやしさが
瞳から零れ落ちるとき
この大海が大破するよう
ほんの少しあさひに願った


理解できないのなら、いっそやめてしまいたい
やめたいと思うのに
それでもやめるわけにいかなくて
水槽の中監視されたまま
続けることをやめられず
死んでるように生きて
生きてるように死んで

この大海原で